七瀬ふたたび

   

もう先週になりますが、映画「七瀬ふたたび」を観てきました。

パンフレット
この映画は、みなさんご存じだと思いますが、巨匠筒井康隆氏の同名小説を映画化したものです。
え?そういえば映画はまだだった。
というくらいTVでドラマ化されています。


詳しくは、こちらを↓
ウィッキペディア:七瀬ふたたび
監督は、小中和哉さん。
この映画面白いのは、本編の前に「七瀬ふたたび〜プロローグ〜」と題したショートムービーがあることです。
こちらの監督は、しょこたんこと中川翔子
七瀬の子供時代から本編へ通じるプロローグとなっています。
母親役には、一番最初にドラマ化されたNHK少年ドラマシリーズで七瀬役を演じた多岐川由美さん。
もう娘さんも芸能界デビューされています。

いつまでもお綺麗な方ですね。
私は十分...(以下自粛)
そんなこんなで始まる本編ですが、こう来たか!という始まり方です。
あまり言うとネタばれしてしまいますが、観客が、もうこの小説なりドラマなりを一度は観たことがあるとの前提で作られているようです。
もう全ての役者がそろっていて、要所要所のエピソードについては、オムニバスのように回想する形で物語が進行していきます。
もちろん、初めて観る方にも話の内容は理解できるように作られていますが、なんというか何回もこの物語を読んでいる者にとっては、「わくわく」する面白い見せ方をしています。
物語の中身は、ほぼ原作通りなのですが、原作や今までのドラマではほとんど表に出てこなかった敵が、実際に正体を現します。
そして、ラストは...
考えたんだろうな〜 この結末。
何回も映画化されているので、同じような結末では面白くないし、かといって全く違う物にしてしまっては原作の雰囲気が壊れてしまいます。
どちらにしても観客は満足しないでしょう。
結末は、本編の延長線上にあるけど、原作よりも未来に希望が持てるような結末になっています。
しかも、SF通にはたまらないようなパラレルワールドの概念を上手く使っています。
脚本は、TVアニメの「うる星やつら」を始め「機動警察パトレイバー the Movie」などを手がけた伊藤和典さん。
音楽も良かったですよ。
もの悲しげなメロディーが耳に付いて、映画館を出てからもしばらく頭の中で鳴っていました。
音楽は、岸 利至さん。
七瀬はテレパス(人の心が読める能力)なのですが、こういう場合、心に飛び込んでくる感情をどういう風に映像として見せるのかが肝となります。
この映画は、漢字を映像として見せることにしたようです。

 危
  殺
とくれば、マイナスなイメージ

 楽
  幸
というればプラスのイメージ。
七瀬が気持ちを読むシーンでは、こういう映像が重なり合って画面に現れます。
なかなか気持ちよかったです。
でも、この映画の中で、惜しいな〜っと思ったのが、予算が無いのか、人間の代わりに明らかにダミーと解るような物を使っていたり、特撮にしても、もうちょっと予算があればリアルになったのに!という残念なシーンが2〜3シーンありました。
ギャラの高い役者ばかり揃えて、宣伝費ばかりかけて、全く内容がないテレビドラマを見ているような映画の制作費からその10分の一でも回してあげたい気分です。
作る側の熱意が伝わってくるような映画に出会いたいと思っています。
こういう映画は、所謂シネコンではかからないことが多いので、地元の映画館をチェックしてください。
私の知り合いに、自称映画ファンという人間がいます。
洋画ばかり観ているようなので、邦画は観ないの?っと尋ねると、「制作費が安いから観ない」と言ってました。


原作の七瀬ふたたびですが、ちょうど私が中学生の頃発表され、一生懸命読んだ覚えがあります。
当時、私は熱狂的な筒井康隆ファンで、友達数人と筒井さんの本を回し読みしていました。
あのころ発売された筒井康隆全集を揃えようと思い買い始めたのですが、途中で資金が無くなり5〜6冊買って諦めた根性無しですが・・・(^^ゞ
でも、今思えば立派なオタクです。(笑)
この映画は、筒井康隆氏の作家生活50周年の記念映画とのこと。
日本SF界の草分け的な存在であり、私の年少期にもっとも影響を受けた作家である筒井氏のご多幸を祈ります。
また七瀬三部作を読み返してみたくなりました。
そして、この小説、映画を通じてのテーマ、
超能力者は何故この世に産まれてきたのか?
その答えを探したいと思います。

七瀬三部作








 - 映画大好き^_^